知り合いの75歳のおじさんが今困っています。それは作った大豆が売れなくて困っているのです。この人は 『この歳になって 自分で云うのも可笑しいが この歳になって本当の農業に目覚めた』と 3年前から一生懸命 農業に取り組んでいます。
最近までは養豚を生業として 米・野菜は片手間で 間に合わせのやり方でやっていたのですが 養豚の仕事が成り立たなくなり 止めて 米・野菜をやり出しました。最初は 勧められるままの 農業に終始していましたが その農法に疑問を抱き自ら検討を加え 新たな考え方で取り組み出したら おもしろくて仕方がないのです。そして その歳にまで なっても 畑を借りてまで耕作し やる気になって 取り組みだしたのです。 その結果 昨年は夏の高温と日照りにもかかわらず 540kgもの大豆が収穫できたのです。
これを買って貰おうと 売り込みに近在の事業所を歩いてみたのですが 皆いい返事を頂けなかったのです。行政と住民が一体となって取り組んで 新規事業として 味噌加工と豆腐製造に取り組みだした隣町の施設、しばらく前より豆腐製造をやりだし美味しいと評判をとってまでいる隣村の施設 いずれも 断られてしまいました。《地元産の大豆を使っています》との うたい文句で売り出しているところですが その理由として 『自分の村の生産分は引き取るが よそ村は駄目です、足りない分は余所の安定的に供給してくれるところ(??)から取り寄せます』と 云っていたそうす。
どこか可笑しいですよね。食料自給率が40%しかない日本、大豆の生産量はそれよりまだ低く 年間約500万トン使うところを2000年生産量23.5万トン、4.7%しかないと云われているにもかかわらずですよ。 自給率を『上げよう』、『上げようの』、 国産農産物を『使おう』 『使おう』の掛け声は聞きますが えっそ駄目です(全然駄目です)。
理由は判りますか、安全性を無視しても輸入品の方が 値段が安いからです(1/3〜1/4)。安い商品は国産の表示は疑いましょう だって4.7%しかないもの。
この様な考え方が 田舎の中でも沢山有ります。この村で米・野菜が売るほど(当たり前)生産されているにもかかわらず 農協始め商店には 置いてないのです。置こうともしないのです。辛うじて農協直売所に僅か、自分で売りたい人の 物が有るのみです。どうしたことでしょう なぜこうなっているのですか 関係各位にお聞きしたい、余所の安定的に供給してくれる所が本当に良い物かと。小さな子供でも判りそうな事が 返事は決まって『昔からそうなっているから』 と云う理由だけで変わらないのです。
住民参加の行政と 云われ始めておりますが 行政だけでは有りませんね。考えてみて いいと思ったら 変え始めようでは有りませんか。取り敢えず 一人でもいいから声を出して おかしいと云おうでは有りませんか。
今回の大豆は 有志の人と 味噌加工にでも使いたいな、どうでしょうか。 |